慧文塾

英語とは

お問い合わせはこちら

英語とは

英語とは

2022/07/11

はい。中田です。

慧文塾は夏期講習会の受付中です。このブログの閲覧者数も地味に増えてきています。自分でも「なんか文章長いな……」とか思ってはいるんですが、いつもご愛顧ありがとうございます。これからも続けていきたいと思いますので、何か聞いてみたいこととかありましたらメールのほうよろしくお願いします。

 

さて。今回は英語のお話です。いよいよ5科目の最後になりますね。

これはあくまで個人的な見解なのですが、私はこの英語という科目を、5科目の中でもかなり特殊な科目ではないかと思っています。ところが、あまりそれについて言及している人や塾、予備校はないように思います。同僚の英語の先生らに尋ねると個人レベルでは同意してくれる先生らもいるのですが。というわけで、まずは私が英語のどのようなところが特殊と考えているのかについて説明しますね。

 

1、勉強の積み上げ方が違うんじゃないのか?

普通、勉強は基礎や基本をコツコツと積み上げていくものです。そして多くの教科はそうして積み上げられた基本を下地として、上に標準的知識、その上に応用知識、さらに上に……と、ピラミッド型で積み上げられていくはずです。
この型の積み上げでは、基礎や基本となる事柄のうちいくつかが無かったとしてもある程度の高さに積み上げられます。もちろん、最終的な高さは低くなりますが、やってみればなんとか積み上げられないことはないのですよ。

しかし,英語の場合はそうではないです。
英語の場合の基礎や基本の積み上げ方は、基礎の上にしっかりと標準・応用がのっかっていきしかも余すことなく基礎の知識が求められる「ダルマ落とし型」なのですよ。
1段目をキチンと積まれなければ2段目は絶対に積めず、
1段目が「アルファベットの読み方」ですよ。
2段目は「アルファベットの書き方」ですよ。
3段目は「Hello」ですよ。という具合です。

be動詞を無視して疑問文やその先を理解することはありえないし、英単語がわからないのでは文章どころではないです。英語の勉強は中学1年の最初から確実にキチンと積み上げなければならず、それもひとつひとつを完全にマスターしながら積み上げなければならない。

算数も基本の『足し算~割り算』はありますが、それだけでなく例えば「速さの問題はわからないけど食塩水の濃度計算はわかる」って子、いますよね。でも、英語にはそうしたことが基本的にはない。

これってけっこう厄介で、つまり、

中3だから英語ができない。だから塾に来る

でも原因は中1の英語ができてないこと。だから中1の英語の勉強をする。

親「なんで塾は学校で教えている中3の英語を教えてくれないんだ!」
という誤解を生みやすい科目なんじゃないか。実際に現場ではよく目にするトラブルですが、原因はそこにあるんじゃないかと思います。

 

 

2,なぜに助動詞!?

助動詞のcanは中1。それ以外の多くの助動詞は中2で習います。未来形とかいう謎の呼び方で教わるwillも、日本語では助動詞の枠組みに入り中1の最後か中2の最初にやります。

……で、『助動詞』って言葉はいつ生徒たちが教わるのかというと。中3の2学期です。

なんで英語より国語で教わる方が遅いねん!

とツッコミをいれるようになってもう何年が過ぎたでしょうか。でも、依然として生徒たちは

先「今日は助動詞を新しく教えるねー」

生(助動詞って何だろう。よくわからないから単語と意味を暗記すればいいか)

と、こうやって英語を理解していきます。

 

それは間違いではない

だって、私達だって日本語をいちいち「助動詞を覚えようね~」とか言われて覚えたわけではないので。でもだったらなんで単語の次が突然文法から入るんでしょうね日本の英語教育。

正直、文法をやるならやるでいいんですがそれなら最初に学ぶべきは構文だと思うんですよ。ところが構文を習うのは中3。しかも構文の基本となるSVOの話をしようとした時、生徒らは

「主語と述語ってなーにー」

……中1ですっごいさらっと1時間くらいで流してたりしてわかってない子も多々いる惨状がそこに広がります。もっとちゃんとしてくれ日本の国語教育。

そして国語と英語は連携を取らないものなのか。同じ語学なんだから連動させるべきでは?

 

 

3,慣れろって2種類あるんやが?

先の2で、最後に「連動」といいましたが、ここで、英語でよくある問題が引っ掛かります。すなわち「英語教育は何歳からさせるのがいい?」です。

これについては本当にいろいろな説があって、さすがに私も学者ではないので正解はわかりかねますが。まあだいたい大多数の意見を要約するなら

英会話は早ければ早いほど良いが文法は中学からでいい

とは聞きますね。しかし

 

本当にそうか?

子どもはモノを覚えるのが早いから早いに越したことはない!とはよく聞きますが、だったら別に英語に限らずともよいのでは?と思います。例えば算数から数学の流れで、因数分解とか無茶をしてもいいはずですよね?……これは私事ですが、私は幼稚園児だった時に寝る前に「おはなし」を聞きながら寝るのが好きで、親はよく「ももたろう」だの「かぐやひめ」だの「シンデレラ」だのを語って聞かせてくれていましたが、流石に最後にはおはなしのネタが尽きたのでしょう。幼稚園の年長の頃には「ティルス大包囲戦」とか「レパントの海戦」とかを語られていました。ホント何考えてんだウチの親。おかげで世界史は得意ですが。

でもそれらが推奨されているわけではなく、あくまで推奨候補筆頭はいつも英語です。これはなぜなのかというと、ほとんどの英語の先生は英語の学習について「英語に慣れること」とりわけ「耳を英語に慣れさせることが大事」と説いていることからもわかるとおり『経験値の蓄積が大事な科目だから』なんです。

…………。

語学を2種類同時にやるのは経験値の蓄積という点で効率的なんだろうか?

 

たしかに英語を学ぶ際に「英語脳を作る」「真の英語は直接単語が出るようになる」「日本語を使って英語を理解しようとするやり方はよくない」とは聞きます。私もそう思います。

例えば、真に英語を理解する場合、例えば消しゴムを見せられて「これは何?」と問われたら

(これは消しゴムだ。消しゴムは英語でeraserだ)「eraserです」

ではなく、

(あれはeraserだ)「eraserです」

と答えられるようになるのが正しい英語理解だということです。

 

しかしだ。しかしですよ。知っているのですよ私は。私の知人がその結果、

めっちゃ英語は堪能だけどそれを日本語でどういったらいいかわからない、日本語の単語力・語彙力がなくて大学時代苦しみ続けたことを。生物化学用語が特に面倒らしいです。小腸のことをいつも「あー、intestine……あの……小さいintestine……small intestine……」と説明していました。日本語の小腸という単語がなかなか出てこなかったみたいです。

語学に割く時間が有限である以上、もちろん連動させて覚える方が効率的ですし、それ自体は科学的根拠もあるらしいです(あくまで伝聞ですが)。しかし、私はまず優先的に国語の勉強をやった上で、英語に正しく慣れる必要があると思うんですよ。

となると、折衷案は何か。

英会話は早い遅いではなく楽しめる範囲で。文法は中学からでいい。

むしろなるべく早く算数の計算に慣れるべきでは

 

 

これら3つが英語の特殊性だと私が考える部分です。

単に時間をかけて言われたとおりにやる/教える。というやり方・教え方だと、他の科目以上に理解がしにくい科目なのではないかと思うんですよ。

 

----------------------------------------------------------------------
慧文塾
〒331-0078
住所:埼玉県さいたま市西区西大宮3-54-19 亜土ビル201号室
電話番号 :080-2392-4846


----------------------------------------------------------------------

当店でご利用いただける電子決済のご案内

下記よりお選びいただけます。