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対話をしよう。問題を解こうとするな。というお話。

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対話をしよう。問題を解こうとするな。というお話。

対話をしよう。問題を解こうとするな。というお話。

2024/06/12

はい。中田です。

6月2週目ですね。いよいよ暑くなり始めました。今日とかしっかり冷房しないともう教室が汗ばむくらいで、出勤後すぐにエアコンを作動させました。定期テスト1週間前の中学校もありますし、できるだけ快適な環境で勉強してほしいですからね。皆様も体調には気を付けてしっかり頑張っていきましょう。

さて。今回も国語力に関してのお話です。では早速いってみましょうか。

 

こないだYouTubeを見ていて、ちょっと面白いなーと思った話がありまして。

「国語の文章題はこうして解く!」みたいな内容だったんですが、まあ正直なところ、塾で教えている内容と遜色ない……というかむしろ下手な塾講師の説明よりも全然適切な説明をしているな、とは思ったのですが、

よくよく考えると、塾の国語の勉強ってめっちゃテクニック寄りだなーと。

そう思っちゃったんですよねー……。

塾の勉強がテストや入試で点数を取らせるためにあることを思うと、それもある程度仕方のないことではあるように思うのですが、個人的にはやはり気になるのが子ども達の「国語力の成長過程からは大いに反している勉強法である」ということなわけでして。

いや、私も塾の先生ですし。切磋琢磨する受験生の中で一歩前に出ていくためにはそうした勉強が必要であることは間違いないと思うのですが。全ての勉強の基礎になる国語力を伸ばす前にそれをするのはどうなんだ。というのは以前から考えていることだったりします。

 

【会話のキャッチボールしようよ】

塾の国語に限らず、学校の授業でもよくあることなのですが、「傍線部の『それ』が示す内容は直前の文章にあるよ」とか「筆者の主張は文の最後にあるよ」などの解説は1度は聞いたことがあるんじゃないでしょうか。そうしたある意味での《お約束事》というか、わかりやすい文章を書く上での決まり事を先に覚えておくことで、それをヒントにして文中のどこにどんなことが書いてあるかをおおよそ推察しつつ問題を解いていこう。というやり方を教えるのが一般的な塾の国語の授業なわけですが、どうでしょう?

日常生活でそんなことしながら相手と会話していますかね?

 

……普通はしないですよね。でも、会話はしています。今日の部活であったこととか、最近読んだ漫画の感想とか映画の感想とか、こないだ旅行に行った時のこととか、友達とケンカして思ったこととか、日ごろ色々話しているでしょうしその中で主張もしているはずです。ところがそれで相手が何を言っているのか分からなくなって会話にならなくなる、ということはそんなに多くはありませんよね。

 

つまり。簡単な話なら読解のヒント無しでも理解はできるってことになるわけで。

でもだとすると、「国語の文章の問題は難しいからヒントを活用して出来るようにしましょう」というのはもちろん間違いというわけではないんですが、普段からヒントがあることを前提に読解をしている場合、ある意味では少ない負荷でのトレーニングに終始しているという点で基礎力は身に付きにくいんじゃないか。とも思うわけでして。筋トレしかり。ゲームしかり。いわんや勉強をや。

 

だからこそ、

・日ごろから親や先生などの大人とのそこそこ難しい会話にチャレンジしてみる

・国語の文章を読む時に、読み飛ばさない、分かった気にならない。精読して反芻する。

・設問は「誰かと会話をしているつもりで」読む。訊かれているつもりで向き合う。

・問題を解いて丸つけをすること以上に、解説を大事にする。解答の根拠を疎かにしない。

小学生や中学1・2年生のうちは、特にこれを徹底することを心掛けるのが国語の勉強の基本で、受験用のテクニック等はその後のことだと私は考えています。最近ではテクニックが通じない入試問題も増えてきており、特に数学や理科社会ではその傾向が強いのですが、今後そうした動きがさらに加速していくのであれば国語についてもいかに地力をつけるかが勝負の分かれ目になるでしょうから早めに着手していけると有利になるんじゃないですかね。興味のある方は慧文塾にご連絡いただけますと、具体的な内容も含めてもう少し詳しくお話しできると思います。

 

さて。話は変わりますが。先ほど述べた中で「国語で文章を読み飛ばさない」のは当たり前なような気もしますが、これって結構多くの生徒さんがやっていることだったりします。その多くは「文章が長いので読む時間がなくてテストを最後まで解ききれないから」だったりするのですが、

もちろん、「だから、文章に慣れるのは早めにしておくべきだよ」というのは正論なんですが。

それとは別に、昨今の流行りというか国語の入試の難易度を上げるために入試で出題される文の文章量を増やしているフシがあるんですよね。これは特に大学入試の、共通テストにその傾向がみられるわけなんですが、これが影響してテクニック偏重を悪い意味で誘発しているというか、かつての受験戦争と言われた時代とはまた違う形での国語力・基礎力の軽視につながっているような気がするのは気のせいでしょうかね……。文章を読み飛ばす生徒が10年前より増えているような感覚があるんですが。というのが、少し心配です。

 

 

 

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