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小学6年生。中学の準備についてのお話③

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小学6年生。中学の準備についてのお話③

小学6年生。中学の準備についてのお話③

2023/02/11

はい。中田です。

昨日は関東に雪が降りましたね。あくまでも西大宮に引っ越してきてからのイメージですが、埼玉は毎年、1日か2日くらいですが積もるくらいには雪が降る印象です。それなりに気温も低かったりするので空気中に含まれる水分量も低くなりがちで当然降水量も低くなる……

という説明で、「あーはいはい。飽和水蒸気量の話ね」となってくださいね受験生の皆さん。あと2週間切りました。降水量の話は社会科だけでなく理科も併せて確認しとくよーに。

さて。そう言いながら今回も中学生になる前にの話、その3になります。今回は数学について掘り下げていきましょう。

 

【中学1年生の数学について】

まずぶっちゃけちゃうんですけど。個人的に中学1年生の1学期の英語と数学の内容って完全にトラップだと思うんですよ。というのも、その2科目は共に1学期で習う内容がとても簡単でなんとなくふらふら授業を聞いていればわかってしまうことが多いのですが、どういうわけか6月末あたりから徐々に難易度が上がり始めて2学期になると苦手な生徒が一気に増えてくる特徴があるんです。これってつまり、英語と数学は「まあこれぐらい勉強していたら大丈夫と錯覚させておいてちょうど油断した頃に難易度を上げてくる科目」とも言えるわけで。

この問題点、英語は分かりやすいですね。その正体は文法で、動詞・be動詞の存在がネックになることが多いです。それ以後だとcanの存在ですね。……ホント、なんで日本の国語教育は文法を中1~中3で(小学校で教えてくれる学校もあるけど、時間の都合ですっ飛ばしてしまう学校もある)行うんでしょうね?動詞という言葉を初めて聞かされるのが国語の授業内ではなくまさかの英語の授業で、国語で習うのはその4か月後。助動詞も初めて言葉を聞かされるのは国語の授業内ではなく英語の授業で、国語で習うのはその2年後。これで子どもたちに英語の力がつかないから英会話・リスニングに力を入れようって……無理だと思いますよ?

さておき。それに比べると数学が抱える問題はシンプルであるが故にわかりにくく厄介です。数学の1学期は正の数と負の数、そしてその計算を習います。ここまでで大体1学期ですね。授業の進みが早ければ次の方程式まで進むかもしれませんが、普通はそこは2学期の範囲で、2学期はそそこからさらに比例と反比例と続いていきます。

つまり数学って、1学期は正の数と負の数という新ルールを覚えることと、足し算・引き算・掛け算・割り算の四則計算しかしないんですよ。ちゃんと小学生の算数の勉強ができていれば簡単に感じて当たり前なんです。

 

……できていれば、ね。

できていなかった場合。まあ正直に言っちゃうとわりとよくあることなんですが、その場合はここで新ルール下においての計算トレーニングをみっちりやる必要があります。それを怠るとホントここから先の数学が永久に壊滅することになるのでこれは絶対必要と思ってください。マジで1学期末以降の定期テストで40点を取るのが難しいレベルになります。

そして、ここで計算トレーニングに忙殺された結果、

方程式以降、急速に難易度の上がる内容についていくことが大変になり数学が嫌いになる。

大体ここまでがセットですね。

 

この対策は実にシンプル。「予習」をすればいいんです。

なにしろどこでどう苦労するかのメカニズムは全部わかっているんですから特別なことをする必要なんて全くなく、ただ単に、他の人よりも早く始めて他の人よりも先のことを他の人より多く経験していればいいだけ。ということになるのですね。

具体的には、

 

①小学校卒業程度の計算力が備わっていないと詰む → 計算トレーニングをする

②正負の数という新ルールを覚える必要がある   → 覚える

③正負の数の新ルール下における四則計算に慣れる → 計算トレーニングをする

 

ここまでで1学期の内容ですが、できればもう少し先まで予習しておきたいですね。とはいえいきなり方程式を学習するのは独学だと少し大変でしょうし、「この2か月で中学入学までにやっておきたいこと」という主題に反しますから、ここは方程式の理解のために役立つことをやっておきたいところです。

方程式というのはとどのつまり小学生の時に習った虫食い算・穴あき算、文字を使った計算の発展ですから、それらの問題を上記の計算トレーニングに取り入れましょう。普通の計算なら出来る子でも虫食い算になると苦手になる子も居ますし、ここで苦手をなくすのは大事です。

……ただし、ここの勉強では1つだけ保護者の方に注意してほしいことが。

ここの計算練習では、子どもたちの答案を見て計算が合っている・正解しているからといってそれで出来ていると判断するのは良くないです。子どもたちの中には、これまでの計算練習の積み重ねによってなんとなくやり方を理解している子がわりと多くいます。そうした子たちはここの練習においてもなんとなく計算をして、なんとなく正解をしてくるのですが、要するにその『なんとなく』は、どうしてそれをしなきゃいけないか考えることを放棄して、いつもの慣れで問題を解いているにすぎません。中学校の考える数学の勉強において全く役に立たない無意味な練習をしていることになってしまうわけです。

どうやってそれを見分けるかというと。私は

①ちゃんと式をかけているか

②ちゃんと正しい手順で計算をしているか

「そこ、違っているよ」と言った時にほぼノータイムで符号のところを消しゴムで消して、別の記号に書き直して計算しようとしないか

で判断します。③をする子はまず間違いなく考えていません。考えていないからノータイムで間違いを直そうとするわけですからね。

小学生から中学生に進学する前の子がこの時期に数学においてやっておきたいことの本質は、この「考える」に出来る限り早く慣れておくことなんじゃないかと私は考えています。

 

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