どうして勉強するのか。というお話。
2024/01/24
はい。中田です。
いよいよ今年も高校入試がスタートしましたね。ここから公立入試までおよそ1ヶ月は受験生にとって緊張の日々が続くとは思いますが、持てる力を出し切れるようギリギリまで準備を重ねて受験に向かっていってほしいところです。ことに、これからは気温も一段と下がる時期ですし体調管理には気をつけたいところです。受験の渦中だからこそ、睡眠時間と栄養の確保は絶対に欠かさないようにしましょう。
さて。今回は『どうして勉強しなくちゃいけないのか』という話です。本当は最初は『どうして受験というものがあるのか』という話にしようかとも思ったのですが、そちらはどうしても制度的な話が多くなってしまい趣旨から少し離れてしまうんじゃないかと思いましたので、まずはその前の勉強をする理由からお話をしようと思いました。では、いってみましょう。
【なんで勉強しないといけないの?】
この問いに関しては、慧文塾としては一貫して「考える力を養うためだよ」と答えるようにしています。
たしかに、受験で入試に受かって行きたい学校に入学するためというのも理由としてはあるとは思うのですが、それ以上に、「ちゃんと考える」という動作に慣れておくことにより目の前に現れるであろう問題に対して自力で問題解決を図れるようになることが勉強の主目的だと思うんですよね。
そして、何かについて考えるためにはそのことに関しての前提となる基本的な知識が必要なことが多いので、だからそれを「覚える」ことが推奨されるというわけです。暗記は大事だけど暗記しただけで終わっちゃいけないよ、と私がよく言っているのもこれが理由ですね。正直、テストだけを目的とするなら暗記だけでもある程度の点数は取れるのですが、個人的には勉強の主目的は達成できていないように思えてしまいます。
いくつか例を出してみましょう。
①過去進行形を学ぼう
という時、生徒を見ているとたまーに、《過去進行形とは 主語→was→動詞ing→目的語 である》というように覚えようとしている子を見かけます。
……これ、この時点ですでに内容を間違えて覚えてしまっているんですよね。本当なら
主語→was→動詞ing→目的語ではなく、
主語→be動詞の過去形→動詞ing→目的語なんですよ。
が、当の本人はそれに気付けないことがほとんどです。なぜなら、本人は覚えたとおりに答えようとしているあまり頭を使って考えず、とりあえず問題を解こうとしているためです。
正確に覚えるためにはちゃんと教科書を読もう。という子はこういうミスはしません。ちゃんと主語→be動詞の過去形→動詞ing→目的語と覚えます。……が、
いや待ってください。そもそもこれは過去進行形の勉強なのですから、現在進行形のbe動詞部分を過去形にしてやればいいのです。教科書を読みながら、あるいは先生の話を聞きながらちゃんと考えている子はそのことにすぐ気づきますから理解して、すぐにできるようになります。しかし、ここでまた「覚えよう」とする子は新しい文法を覚えようと暗記をしようと始めて、時間がかかってしまうのですね。
②淡路島の特産品は
(他にもありますが)レモンとオリーブです。
と、暗記するのもいいでしょう。でも、中1の地理でイタリアなど地中海の農業について学習した際に「わりと暖かい気候で夏の降水量が少ないからレモンやオリーブの生産が盛ん」ということを理解をしていた場合、中2の地理で「瀬戸内の気候」を学んだ際にその類似性に気付けるかもしれません。学校の授業ではわざわざ淡路島について触れないこともありますし、入試で出てきた時に覚えていなかったら即バツですが、もしもここで類似性に気づけていたなら答えられるかもしれないわけですね。
また、可能性は低いですが万が一、大人になって淡路島で農業をすることになった場合、ただ暗記しているだけだと「レモンとオリーブが作れるな」くらいですが、地中海と似た気候だと理解できていれば他の作物を作ることにも挑戦できるかもしれません。可能性が広がるわけですね。
③ポケモンの種族値と努力値
知らなくても、知識がなくても、ゲームとしては楽しめます。でも、知っていた方がバトルでは勝ちやすくなりますから対人戦はもちろんですしストーリーでも攻略難易度は下げられます。しかし、知っていると言っても「暗記している」のと「理解している」のは違います。「このポケモンの種族値は〇〇だ!」ということを覚えているだけでは何の意味もなくて。だから、使おうとか使わないとか。どういう技を覚えさせるのがいいとか悪いとかを考えるためにはただ暗記しているだけでダメで、使いこなせるように理解のレベルにまで引き上げていないと考えるための材料には使えないわけです。タイプや特性も同じですね。
……たまに、「考えるのが苦手」という子が居ますが。
ゲームが勉強出来て考えることもできるのに、学校の勉強が苦手で考えることが出来ない、ってのは道理が通りませんなあ。つまりはそれって学校の勉強が苦手な別の理由があるはずですし、考えることが苦手なんじゃなくてそれについての知識がないか経験が浅いかで、自信が持てないのが問題の大部分だったりします。
そのまま考えることに慣れないでいると、勉強はもちろん恋愛も、大人になってからの仕事も、最初は経験なんて誰もないですから「考えて問題解決が図れない」からには単純に失敗率が上がります。
小学校・中学校の義務教育とされる勉強は、その「考える」をするための基礎知識だったりするのです。
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