「〇〇の壁」というお話、再び。 (中学生向け)
2023/04/19
はい。中田です。
今回は前回に引き続き、各学年においておそらく学習のハードルになるであろう科目と単元の中学生編をやっていこうと思います。前回の小学生編では算数に内容を限定していましたが、今回は5科目で見ていると大変ですし、受験のことを考えると全部単元として大事ですから、ひとまず今回は英語と数学で、1学期から2学期の最初までの時期にかけておそらくぶつかる壁になるであろう点だけを挙げていきたいと思います。
では早速いってみましょう。
中1生
数学……方程式
中1の数学と言えばコレでしょう。この方程式は1学期にやる正負の数と文字式をやった後、2学期に出てくる単元で、それまでの勉強が不十分だと難度が激増する単元として有名です。というのもこれって小5の勉強が基本になっていまして。言うなれば小5から中1の1学期までの集大成みたいなものなので、これまでの学習が浅ければ浅いほど難しく感じますし、そのくせいざ苦手意識を感じて頑張ろうとしても、『方程式の問題をただたくさん説いているだけではなかなか成績に結びつかない』ということになります。厄介ですね。
英語……文法。特にbe動詞。
新しく習う単元どころか科目自体が初めての人もいますから、ぶっちゃけ全部が難しく感じることの多い科目ですが、まず何よりも単語を覚えましょう。そしてその次に理解すべきことは基礎的な文法則です。音で理解することが英語においては大事なんですが、それとはまた別に基礎的な英語のルールを知らないで英語を学ぶ子があまりにも多いような気がします。
学校で渡される教科書や副読本、あるいは授業の中で『be動詞の和訳は「です」ですよ』とか教わりませんでしたか?あるいは教わっていませんか?あれ、嘘じゃからな。
と言われて、「えっ?」てなった子は基礎ルールを無視している可能性が高いです。要注意。そういった意味でも中1の間にハードルになるのはおそらくここではないかと。
中2生
数学……連立方程式
1学期の最初に出てくる『式の計算』はそれほど難しくはないのですが、慣れていない子だとその際に一緒に出てくる『移行』でつまずく子もわりかしいます。が、それよりも苦手な子がはっきり多いのがこの連立方程式ですね。特に速さの計算や割合の計算が混ざって出てくると拒否反応を示す子が多いです。小6の時に苦手だったイメージもあるのかもしれません。またこの時期はちょうど他の科目も難しくなるうえ、案外タイトな中2のカリキュラムの都合上、連立方程式のみに費やせる時間が少なくて練度が低くなるのも苦手を生む要因ですね。
個人的には、中1の段階から、ここに多く時間を当てられるようにするために、やや先取りで学習を進めていくことが1番大事だと思っています。
英語……助動詞
このブログ内でも何度も愚痴っている言ってはいることなのですが、今の子が助動詞に触れる最初の機会が国語ではなく英語ってのはどうなんでせうね。というわけで、子ども達にとって初めての助動詞です。私たちが日常生活で当たり前に使っている助動詞ですが、英訳・和訳をするためにはそれがどういうものなのかを最低限理解する必要があります。これがなかなかに厄介で、案外苦手な子が多い印象があります。
中3生
数学……展開と因数分解
中2までに分配法則を理解してる人と、していない人とで理解に大きく差が出る単元ですね。展開と因数分解をすっごい簡単に言ってしまうと『掛け算だらけの式を足し算で表す』ことと『足し算だらけの式を掛け算で表す』ことを使い分ける学習。ということなんで、内容自体はそれほど難しくはないのですが苦手意識のある子は多いですね。数学全般に言えることですがあまり難しく考えずに向き合うことって大事だと思います。
英語……文型?
すみません。ここまで色々書いといて言うのもなんですが、英語って中2の「助動詞」以降は基本的には全部が文型の話になってくるんで中3の最初の時期にこれを入れていいのかという疑問もあるのですが、一応『文型』という内容を授業で扱うのはこの時期なので入れました。
文型については授業で扱わない中学もわりとあったりするのがホント疑問でならんのですが、高校生になると当たり前にこれを基本にして英語の授業が進みます。文法を理解するためにはほぼ必須の基礎知識ですからしっかり身に着けておきたいところです。
というわけで、中1~中3での最初にぶつかる壁を上げていくとこういうイメージになります。
では、これらをどうすれば乗り越えて身に着けていけるのかというと、慧文塾の考えとしては『教科書内容の理解』と『正しい練習』だと思っています。いずれ必ず越えなければならないハードルだからこそ、それがどのタイミングでやってくるのかを踏まえた上でなるべく事前に準備をして対応していけるといいですね。
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