私立入試と10年に1度の寒波
2023/01/25
はい。中田です。
埼玉県では私立高校入試の多くが概ね終わってきました。そのせいでブログの更新が少しずつ押せ押せになっていてごめんなさい。なんとなくですが火曜日と金曜日の閲覧者数が多いことからどこかの誰かが読んでくれてはいるのだなと察せられるのですが(嬉しいことです)、だからこそ更新が遅れてしまうと心苦しくもあるわけで。とりあえず、頑張ります。
さて。直近の話題はというとやはり寒波ですね。
昨日は非常に強い北風が吹いていて、川越線も運休していました。……西大宮地域は川越線が止まると途端に陸の孤島になりますね。地元の人ならわかるかもですが、仮に大宮駅より先のJRの路線が全部止まったとしても、宮原、日進、宮前、指扇の地域はかろうじてたどり着けるバスがあるのですが、どういうわけか西大宮駅周辺に直接アクセスできるバスはないわけで。こういう時はタクシーに頼らざるをえなくなりますね。
この寒波、10年に1度とか言われているわけですが。私、ちょうど10年前を覚えております。あれは私立入試の日でした。当時北陸地方の大手進学塾に勤めていた私は、私立入試の当日に大手塾がよくやっている、入試に向かう生徒たちを会場の校門前で激励する『応援』のため、私立高校に向かいました。出発は朝の6時だったと思います。そして
家を出て5分で、強風により傘が折れました。
……北陸の風は強い。そう思いました。応援はあくまでも応援なので、塾関係者がそのために自分の車で私立高校に乗り付けるなど他の人の迷惑にしかならないので絶対にしません。が、「車で行っちゃだめかなあ」とわりと心の底から思いました。
天候は完全に吹雪で、正直なところこの強風ではどんな頑丈な傘であってもへし折れていたと思うので、早々に諦めてそのまま他の先生と合流してバスに乗りました。もちろんこの時点で他の先生方も全員手ぶらだったので、道中何があったかはお察しです。
そこから約20分バスに乗り、私立高校の校門まで歩いて10分という最寄りのバス停で私たちは下車したわけですが
吹雪で2メートル先が見えない完全にホワイトアウトした世界がそこにありました。
……歩いて10分もなにも、方向からしてなにもわからんという。一応、都市中心部の駅前からバスに乗ったわけですから規模こそ全然違うとはいえ言うなれば大宮からバスで20分くらいのイメージ、のはずなのですが。塾の先生が3人、見事に街中の片隅で遭難です。
これはマズいと思って携帯のGPSで位置を確認しようともしたのですが、今はどうか知りませんが当時の携帯電話だと、雪がちょうどチャフ(戦闘機のミサイルの誘導をかく乱するためにばらまくアルミ箔)のような働きをしているようで、位置情報が乱れに乱れて自分の位置が全然表示されないという事態に。塾の先生が3人、見事に街中の片隅で遭難です(二回目)
仕方なく私たちはおよそ手探りで高校を目指すことにしたのですが、話はそう簡単ではなく。寒さでガンガン体力は削られていきますし歩く速度も雪と風で普段より遅くなっていますし、何より前が見えないという不安感はかなり半端なく心にのしかかってきて。そのうえ雪国には融雪溝という融雪のためのリアル落とし穴もあるのでかなり気をつけて歩く必要もあります。
(骨折・死亡例もわりとよくある)
そんな状況を気力だけで約20分、普段のおよそ2倍の時間をかけて高校の校門前に辿り着き、そこからさらに30分くらい寒さに震えながら立ち尽くし、ようやく少しづつ吹雪が収まり始めた頃になって、ちらほらと現れる生徒たちを激励することができました。正直満身創痍でしたが、入試本番で緊張している生徒たちにそんな姿を見せるわけにはいかないので気を張って、いつものようにいつもの笑顔で送り出しました。
北陸で、雪と風で命の危険を感じたのはあの時が1番でしたね。10年に1度ということは今年もあの時と同じくらいの状況なのでしょう。受験生のみなさま、並びに塾関係者のみなさまも、大変でしょうがどうか頑張ってください。
(今回ただの思い出話で申し訳ありません)
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