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覚えたけれど出てこない!のお話。

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覚えたけれど出てこない!のお話。

覚えたけれど出てこない!のお話。

2022/11/01

それは整理整頓ができとらんのじゃ。

 

と開幕にブチかましたところで。

はい。中田です。

いきなりですが、勉強して覚えたはずなのにテストになるとその部分を忘れている。あるいは覚えた時のことは覚えているのに用語や説明が出てこない。ということがありませんか?

わりとよくある。という人が多いと思います。じゃあそれはなぜでしょう?というのが今日のお話です。

 

この質問をすると大抵の人は「ちゃんと覚えきれてなかったから」か「忘れちゃったから」と答えてくるのですが、それに対して私が「なぜ覚えきれなかったのかな?」と問うと、今度は大抵の子はきょとんとした後に大変申し訳なさそうな顔でうつむいて黙ります。

(……あ。これ。多分、責めているように聞こえているんじゃないか?)と。私はこの事態を引き起こしてから気付いて毎回自省しているのですが、はっきり言います。責めてません。

この問いは文面通りに「どうして覚えきれなかったのか考えてみよう」という意味なのです。

 

なぜ人は覚えられないのか。あるいは忘れてしまうのか。それは脳の機能によるものです。

人間の脳は不要と判断されるものから順に、それも本人の意思ではなく無意識も含む脳という機関の意思によって記憶を消していく性質があります。例えば、街中ですれ違っただけの人を覚えている必要は普通はありませんよね?だから今日すれ違った人の顔を脳は勝手に記憶から消してしまい、翌日には覚えていない。ということが起きるわけです。

……が。問題となるのは、その脳が消していく内容が先程にも言ったように『本人の意思とはわりと無関係』なことでして。言うなれば脳の掃除屋さんは

ルンバのように掃除しながら動き回っていて、

とりあえずいらなそうなものは何でも捨てようとする

まさしくルンバみたいなやつなんですよ。

つまり、脳に記憶を消されないためには「大事なモノ」というタグをつけて掃除されないよう大事なモノ収納入れに入れる必要があり、そこらへんに放置しておくこうものならほいほいと

捨てられてしまうのです。

 

じゃあタグをつけるにはどうすればいいのか。

コイツは大事な記憶だというものは何度も何度も反復して覚えることが大事です。

もしあなたが掃除屋さんで。掃除のために依頼人の部屋の中に入って、「あれ?これは部屋に入るたびに必ずあるな」とか「捨てたはずなのにいつの間にか戻ってきてるな」というものがあったらどう思いますか。それがいかにごみに見えるものでも「もしかして依頼人にとっては大事なモノかもしれない」と思うことでしょう。つまりはそういうことです。

また、覚えたばかりの記憶や知識というのは言うなれば「ただ部屋の中に放り込んだだけ」の状態ですから、そのままであれば優秀なルンバ君は翌日には全て片づけてくれてしまいます。ルンバ君にそれを掃除されないためには「その知識を使って明日は○○をしよう」とちゃんとプランを考えておくことです。脳がそれを意識していれば、脳の指示に従うルンバ君は記憶のその部分をちゃんと残しておいてくれるはずです。

この二つのことをすることが、記憶の整理整頓だと私は考えています。

なぜテストになると思い出せないのか。なぜ忘れてしまうのか。カワイイ言い方をするなら、

脳の中のルンバ君が正常に働いて、頑張って記憶を消してくれているから、ですね。ですから「おのれルンバめ余計なことをしおって」と考えるのではなく、彼の仕事が少しでも楽になるよう普段から記憶の整理整頓を心掛けて見るのも大事なんじゃないかと思います。

 

 

 

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