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語ってみる成績の上げ方 第7回【集中力 その2】

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語ってみる成績の上げ方 第7回【集中力 その2】

語ってみる成績の上げ方 第7回【集中力 その2】

2022/09/15

はい。中田です。

集中力の話、第2回になります。前回は「まず覚悟決めてやってみなよ」という話でしたが、今回はもう少しテクニカルな話が出来たらいいなと考えています……が、方法論の部分については諸説ある話ですし、とりあえず私が大手進学塾に居た時の話と実体験をベースに語ってみようと思います。

 

さて。集中力の持続時間って大体どのくらいか、というのは昔から研究されてきたのですが。多くの研究によると子どもたちで30分前後、大人で50分前後なんだそうです。そして実際にはその集中時間の中にも波があって、3回のピークを迎えると集中は持続しなくなっていく……のだそうです。

おや?それってつまり人間の集中力って10~15分がいいとこってことなのではないかい?

そして、そのピークが3回てことは授業の50分を生徒は集中しきれないてことでないかい?

 

……おそらくそれで間違いないです。塾の先生になったとき、まず最初にベテランの先生から教わったのは「生徒が集中しなくていい時間をわざと作れ」ということでした。そうしないと子どもたちは話のどこに集中すればいいのかわからなくて全部に集中した結果疲れてしまい、本当に大事な話を聞いていないということがしばしば起きるのです。

集中させたいタイミングと気を抜いて頭を休めるタイミングを先生の側が意図的に作り出してコントロールする、そうすることでようやく生徒たちはどうにかこうにか45分や50分の授業を走り抜けることができている、ということなのですね。だからこそ、学校に通う、塾に通う、そのこと自体が凄いことなんだと私は思います。子どもたちをもっと褒めてあげてください。

しかしこれは逆に言うと、そのリズムを先生がうまく作り出せなかった場合や、そのリズムに生徒本人がうまく乗れなかったりした場合、授業そのものに集中できなかったり、先生が作る必要なタイミングでの集中に失敗したりするということにもなりますよね。

塾の先生としてその解決策を、「お約束を作ること」だとかつて私の師は言っていました。

 

師匠「水戸黄門はラスト10分切ったら悪者の屋敷に出向くじゃろ?」

師匠「そんでそっから1~2分の口上を経て大立ち回りのチャンバラをするじゃろ?」

師匠「そんでそのチャンバラ3分を経て問題は解決。次の町に旅立って終わるじゃろ?」

師匠「だったらラスト10分だけ集中して見れば事件の全容は見えるのよ」

 

時代劇を何だと思ってるんだ、な時代劇ファンに怒られそうなものいいですが、大事なことはこれってつまり毎回同じ構成の授業を作っていれば、それが『お約束』になって、生徒たちも

いつどこに集中すればいいのか身体で理解しやすい。ということなんですよ。

先生が今回の授業においてどこで一番大事な話をしてくるか、何が本題になるのかわからない

授業というのもサプライズ性があって面白くはありますし興味関心は持たせられます。しかし毎回毎回その手法でやっていると、生徒はどのタイミングで集中のスイッチを入れたらいいかわからないため、面白かったけど内容は頭にはいってこなかった、がおきるのですね。だから授業の内容は毎回趣向を凝らして作るのは当然としても、授業の展開構成は変えてはならぬ。というのが師匠の教えでした。

そしてこの事例はもう一つの結論につながるわけです。すなわち

 

 

家庭学習でもリズムを作らないと集中ってできないんじゃないか?

ということですね。

そして、だからこそ子どもたちが勉強をする上で「勉強を始める時間の管理」は保護者の方が思っている以上に大事なんじゃないかと私は思うのです。「○○時間勉強した!」や「△△を勉強した!」ももちろん大事なことではありますが、集中できない状態でただ時間をかけたり科目と向き合っていただけでは効率が悪いですし身に付きません。よく集中するタイミングと勉強が捗ってきたタイミングが合致するようにコントロールすることが大事なんじゃないかと思うのです。

 

もちろん完璧なやり方は私もまだよくわかってはいません。子どもたちに個人差もありますし日によってモチベーションや体調は変わるものですから。しかし、その差異や変動をなるべく視野に入れつつ、生徒たちの安定した成長を促すことができないかと奮闘を続けています。

 

 

 

 

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