受験まで1年。いま中学二年生がすべきこと。というお話。
2024/02/07
はい。中田です。
受験も佳境ですね。今月末の公立入試に向けて受験生のみんなも最終調整に入っているところでしょうか。この時期は本当に体調管理が大事になってきますから、くれぐれも風邪などひかないよう気を付けていきたいところです。もうちょっとですから頑張っていきましょう。
さて。そうなると、つまるところ中2生にとっては1年後が受験になるわけですが。多くの2年生はまだ実感がない時期でしょうし、実際今の時期は何をやったらいいのと言う人も多いように思います。ですから、今日はそのあたりのことを話していきたいと思います。
というわけで
【国語力のお話です。】
中学2年生がこの時期にやることとして、まず毎日必ずして欲しいのが漢字と計算と英単語なのですが。これらは学習をするための準備運動のようなもので、毎日することによる学習体力の向上と習慣づけが目的なので、今回の話からは外します。(学習体力というのは『一度に続けて勉強できる体力』という意味の造語ですので、これについても近々にでも話せたらと思っています)
そして。それとは別に、基礎力の向上として絶対に必要なのが国語力をつけることです。
現場で塾の先生をしていると、数学や理科などの他の問題を解いている際に受験生でも「ああ。これは国語力不足が原因だなあ」と感じる間違いをしているのをよく見かけます。国語力は覚えればある程度どうにかなる他の科目と違って身に付けるのにかなりの期間を要しますから、受験に本腰を入れる前から鍛えておかないと後になるにつれて苦しくなる特徴があるのも厄介ですよね。
ではここでまず国語力不足が原因で起きる問題の間違い方を見てみましょう。(再確認)
①問題に目は通しているが理解はしていない
おそらくこれが1番多い間違い方でしょうね。先生としてこれが厄介なのは、「間違えた理由の説明はできるけど、生徒に着眼ができてないのが原因の間違いなので、改善を促しても本人に直し方がいまいち分からない」ということでして。着眼すべきポイントに生徒本人が気づけていないわけですから簡単には直りません。何度も何度も、間違えたところを先生が指摘して、生徒が学習していくしかないため、国語力の向上を図らずに問題を解くことだけをしている限りは何時間勉強をしようと絶対に成績が上がらないとってもコワイ間違い方だったりします。
ちなみに数学が苦手な子の半数はこれだったりします。数学が苦手で何とかしようとして、数学を何十時間も頑張って勉強したのに結果が伴わない、という子はこれを疑ってもいいかもしれません。(「もしかしたらそうかも……」という方は是非慧文塾にご連絡いただければアドバイスします)
②そもそも問題を読んでいない
……これも基本的に原因は①と同じですが、注意力とかも不足しているタイプですね。問題を読む上で着眼すべきポイントが分かっていないため、見過ごしてはいけない箇所を平気で見落とすために起きる間違いです。これもまたトライアル&エラーの繰り返しで、基本的には問題を解きながらどこに気を付けて読むかを意識して身に着けていくことしか改善はできません。しかし、「こういう問題を前にも見たことあるじゃろう?」→「そういえばそうだった!」という流れで、欠点を自覚すること自体はさほど難しくないため、本人に直す意思があると案外あっさりと治せたりもします。……①に移行することもよくあります。
科目としては国語が苦手な子に多いですね。とはいえ、国語が苦手で他の科目も影響を受けている子などもいますから、単に国語が苦手と考えるよりも全科目頑張っているのに成績につながらない子や、妙なケアレスミスが多い子はこのタイプであると疑うべきかとは思います。
③訊かれたことに答えていない
「なぜですか」とか「理由を答えなさい」と言われたら「~だから」と答えるのが一般的なのですが、どういうわけか「~ということ」という答え方をしてくる子が結構います。また逆に「どういうことですか」と問われて「~なため」という答え方もよく見ます。この間違い方は自問自答して確かめをすれば、大概自分で気付けるものなのですが、テスト中だったりするとその一手間を惜しんで間違える子がかなりいるのも事実です。
科目としては理科や社会でミスをする子がこのタイプですね。特に理科での『理由説明』でミスを頻発する子はこのタイプであることが多いです。ミスだからと見逃してしまいがちな国語力の不足ですが、他の2つよりも明らかに直しやすいタイプですから気を付けてさっさと出来るようにしちゃうのが大事ですね。
さてここまで言って。これらの間違い方を少しでも改善していくにはどうしたらいいのでしょう。
まずこれについて私が提唱することとしては
・声を出して文章と問題文を読むこと
・問題と答えの整合性が取れているか確認すること
・国語の知識を身に付けること
だと思います。なんかどれも当たり前のことですが、大事ですね。
この場合の国語の知識は、
・語彙(個人が身に付けている言葉の総体)
・表記に関する知識(漢字や仮名遣い,句読点の使い方等)
・文法に関する知識(言葉の決まりや働き等)
・内容構成に関する知識(文章の組立て方等)
・表現に関する知識(言葉遣いや文体・修辞法等)
・その他の国語にかかわる知識(ことわざや慣用句の意味等)
といったようなものになります。
こうしてみると、国語は他の科目よりもさらにトライアル&エラーの必要な科目ですね。
中学の勉強となると難しい英語や数学ばかりに目が行きがちですが、全ての基本は国語です。できるならば中3の受験に本腰を入れる前に、今のうちからしっかりと腰を据えてやっていけるといいのは間違いありません。中2の3学期は勉強が難しい2学期に引き続き大変でしょうが、一歩でも先への精神で手を出していけるといいですね。やってみてはどうでしょう。
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