「〇〇の壁」というお話、再び。 (小学生向け)
2023/04/15
はい。中田です。
新学期が始まっておよそ1週間。授業も始まりましたし、皆さんいかがお過ごしでしょうか。クラス替えがあったりすると最初のうちは友達付き合いや人間関係に慣れることで大変だったりもしますが、ゴールデンウィークあたりには慣れてることでしょう。楽しくなりますね。
さて。今回は○○の壁についてのお話です。かなり以前に「○○の壁」という言葉についてのお話はしたことがあるのですが(そしてそこで「個人的にこの言葉は好きじゃないなあ」とか言ったりしてはいたのですが)、まあでも各学年においてつまずきやすい単元はあるわけで。今回は小学生の、特に算数に絞ってそれをまとめてみようという話です。
というわけで挙げていきますね。
小1……くり上がりのある足し算とくりさがりのある引き算
なんでもいいですが、あのサクランボ計算とかいうものはいつから教科書に載るようになったのでしょうね……って、この話は前もしたかな?まあともかく小学1年生のつまずきといえばこれですね。ぶつかるのは2学期からですから、1学期のうちに勉強の癖をつけておくことが大事です。算数がができる・できないよりも、まず勉強をしっかり頑張っていることを認めて褒めるようにして挙げるといいでしょう。
小2……掛け算・九九と、2桁の計算のひっ算
私の場合、掛け算の九九は親に風呂の中で暗唱させられましたね。ちゃんと温まりなさい、で100数えるのが定番ですが、九九を全部言わさせられていました。こういう計算力というのは繰り返しによって身に付くものなので、この時期はガンガン繰り返して覚え、今後のためにも今から計算の地力をつけておきたいですね。ただし1つだけ注意。なんで掛け算というものがあるのか、同じ数の束の概念をここでしっかり理解させておくことです。稀にではありますが中学生でも足し算引き算と掛け算割り算の意味が分からず、「とりあえず足して間違っていたから掛けてみる」をする子がいます。大変危険です。気をつけましょう。
小3……掛け算のひっ算と小数
小3の壁という言葉があるそうです。というか、ネットで調べると小1~小6まで全部の学年で壁があるそうなんですが、ここの問題はズバリ上にも書いた、なんで掛け算というものがあるのか、同じ数の束の概念を理解できていないことに起因します。つまるところ問題を読まずになんとなく足したり引いたり掛けたり割ったりするから、いざテストの時に点数が取れなくて「これはイカン」と問題になるんですね。
つまり、この学年で磨くべきなのは国語力です。算数の話なのにとか関係なく国語力です。算数が出来ないから算数の勉強をしよう、というだけでなく、国語を伸ばしていきましょう。
小4……2桁の数で割る割り算と、小数の計算
いわゆる『算数が難しくなる』のはこのあたりからではないでしょうか。分からない時には、何がわからないのかを確認しながら学習を進めていく必要があります。保護者の方は絶対に、「とりあえずやらせておけば、いつかはできるようになるだろう」とは考えないでください。ここでの扱いで数学という科目そのものが苦手科目になるかが決まります。むしろ塾としては入塾をするかどうか判断する最初のタイミングくらいに思っています。
ここで理解すべきことは『手順』です。今までの算数は多少手順が前後していてもどうにかなることもあったのですが、ここから通用しなくなることが増えます。
小5……分数の足し算・引き算と、図形の面積
個人的には、この学年が最大の障壁だと思っています。これまでの4年間の算数がしっかりと身に付いていないと答案がバツばかりになるうえに、新しく出てくる内容も理解できないからここから先はお手上げになる。……中学生で数学が苦手という子の90%はこの学年の学習が不十分で苦手意識を持っているイメージですね。ウチの慧文塾でも、「数学が苦手だから」と入塾してきた中学生、特に中3生には小5の問題を解かせてみるくらいですし。
こういう言い方はなんですが、この学年の学習は正直に言うなら、「やってみて無理そうなら無理して学校についていかない方がいい」です。ちゃんと理解できるまで、小4の内容とかに立ち返りながら進めていきましょう。理解が不十分なまま先へ進んでしまう方が後々になって悪影響が半端ないですから。
小6……速さと割合、そして角柱と円柱の体積
応用分野ですね。中学の数学に直結する内容でもあります。塾の目からこの学年のイメージを言わせてもらうと、小5までに「考える」ことが自然に出来るようになっている子はここでの吸収がやたら早く、ここまで理解が不十分なままやってきた子は既に算数が苦手になっていて覚えられない理解できない。そんな印象です。テストの時にはなんとか習ったばかりのワザを使ってどうにかそこそこの点を取って抜けたりもできますが、中学に入った後にかなり苦労をすることになりかねない、そんな単元ばかりがひしめいています。
ここでのポイントは「教科書を読むこと」です。教科書・参考書などはこれまでにももちろんしっかり活用してほしいですし、してきているとは思いますが、ちゃんと教科書を読むことで何が分からないのかや、どうすればいいのかを自分で知り、解決することが大事になります。
さて。どうでしたか。小学生の皆さん、その保護者の皆さんの助けになればと思います。
----------------------------------------------------------------------
慧文塾
〒331-0078
住所:埼玉県さいたま市西区西大宮3-54-19 亜土ビル201号室
電話番号 :080-2392-4846
----------------------------------------------------------------------